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木村 俊江さん / ガラス工芸作家
作品には人柄が表れる、
木村さんの器をみると実感する。
大胆で力強くて、堂々として。
それでいて、誰をも受け入れる温かさがある。
オレンジ色に燃え盛る大きな窯からは熱風が吹き出し、
側にいるだけでじんわりと汗をかくほどの熱気の中、
作業が始まる。
1300℃の坩堝から、溶けたガラスを竿で掬い上げる。
そこからは絶えず左手で竿を回し、バランスを取りながら、
コテやハシを使い、すばやく形を整える。
ガラスの動きを見ながら、温めては整えてを繰り返す。
時間にして僅か十数分。
水飴のようにトロリとしたガラスは
わずかな力加減でみるみると形を変えるため、
ひっきりなしに判断と選択が迫られる。
流れるような動きの中で、
頭と体をフルに使って生み出される器たち。
木村さんの作品に漂う力強さと大らかさは
決してガラスを意のままに操ろうとせず、
ガラスとの共作を楽しんでいるからこそなのだろう。
● glass garden

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