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大友 友美さん / 彫金作家
ワックスの塊を切り出して、作業は始まる。
初めは大胆に、そして、徐々に繊細に彫り進め、
ひと削りひと削り丁寧に彫り進められる。
顔の表情、身体のライン、髪の流れ、指の細部にまで、
精巧に作られた原型はすでに完成品のような美しさ。
この原型を鋳造枠に固定し、石膏を流し込む。
焼成することでワックスが溶け、
空洞になった部分に地金を鋳込みする。
熱いうちに水に入れると、
まわりの石膏がスルスルと溶け出し、
白濁した水の中から、少し黒ずんだ作品が現れる。
原型そのままに、驚くほど細かな描写が再現されている。
ワックスという柔らかく儚い存在から、
凛として艶やかな金属に形を変えた瞬間。
さらに磨きをかけ、独特の表情を持つ作品へと仕上がる。
大友さんのひと削り、ひと磨きが、
作品の魅力を際立たせていく。


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